ニュージーランド南島

中秋節と国慶節の連休に合わせて、 3日休みを取って13連休。 二人で南半球へ向かった。
01 / 1 日目
ひたすら移動
数か月前は安い航空券を取れたとほくそ笑んでいたのに、いざ乗ってみたら笑えなかった。乗り継ぎがとにかく大変。上海から広州、広州からオークランド、最後にオークランドからクライストチャーチ。帰りはクライストチャーチからオークランド、オークランドから北京、北京から上海。最初の区間を飛び終えた時点でアップグレードの方法を調べ始めたけど、航空券の5倍もする追加料金を見て思いとどまった。
もともと神経が過敏なうえに、飛行機もちょっと怖い。騒音と揺れがあると、機内ではほぼ眠れない。運の悪いことに、行きも帰りもWi-Fiなし。結局、座席のモニターを見つめながら長い夜をやり過ごすしかなかった。
それでも、エアバスA350に初めて乗れたのはよかった。全体的な乗り心地は、帰りに乗ったボーイング787-9より快適だった。A350のモニターでは機体の外に付いた複数のカメラ映像をリアルタイムで見られて、離着陸のときはなかなか面白い。
飛行機を降りてホテルにチェックインしたあとは、もうベッドに倒れ込みたかった。
A350
初めて乗った中国南方航空のA350。安心感がすごい。A380にもいつか乗ってみたい。どこの空港でもサウディアかエミレーツか分からないけどA380を見かけた。あの貫禄はさすが。
まだニコニコ
乗り込んだばかりで、ちょっと浮かれている。彼女はというと、離陸する前からすやすや。
もう笑えない
5時間半後。相変わらず眠れず、もうニコニコする余裕もない。
着陸間近
オークランドへの着陸直前、前脚のカメラからの眺め。見渡す限りの牧場。
空港のひとこま
ニュージーランド航空の機体。白黒の塗装がなかなかかっこいい。
オークランド国内線ターミナル
荷物を受け取って税関を抜け、シャトルバスで国内線ターミナルへ移動して、また荷物を預ける。自動手荷物預け機を使うのは初めてで、少しあたふたした。写真はジェットスターの手荷物カウンター。なぜか人がほとんどいない。
クライストチャーチに到着
ニュージーランド航空に乗り継いでクライストチャーチへ。機内には若い選手たちのチームらしき一団がいて、みんな大柄で元気いっぱい。乗客にクッキーまで配っていた。それにしても、中国本土でのこの街の表記「克赖斯特彻奇」にはずっとツッコミたかった。漢字で無理やり音を写した、中国語版カタカナ。
02 / 2 日目
クライストチャーチ
旅行会社は最初の一日を自由行動にしてくれていたので、クライストチャーチを気ままに歩ける。
望むところ。朝はたっぷり寝た。
午前中は散歩に出ようと思ったら、突然の暴風雨。風が強すぎて顔も上げられない。どうにか近くのスーパーまで歩いて食材を買い、DiDiでホテルに戻って昼食を作った。そう、中国の滴滴の海外版がちゃんと走っている。
午後には晴れたので、改めて外へ。
初めてステーキを焼いた!
ニュージーランドは野菜や果物に比べて肉がずいぶん安い。中国人旅行者が「赤いスーパー」と呼ぶNew Worldでステーキ肉、ソーセージ、塩、油を買い、ホテルに戻って初めて肉を焼いてみた。思っていたよりずっと簡単。ただ、焼き加減が難しい。写真のステーキは切ってみたら中がほぼ生だった……。目玉焼きはおいしくできた。
街歩き その1
南島の街は建物が低い。中心部でもこんな3、4階建ての小さなビルばかりで、少し外へ出ると戸建て住宅になる。街の真ん中に庭付きの一軒家を持つのも、ここでは普通のことらしい。中国ではなかなかお目にかかれない。
街歩き その2
クライストチャーチは「ガーデンシティ」と呼ばれている。街のあちこちに公園や緑地があり、彫像やアート、歴史的な建物もいろいろ。ホテルの隣にも木製のアートが立っていた。
街歩き その3
しばらく街を歩いていると、何かが足りない気がしてきた。ようやくオフィスビルを見つけて、体に染みついた社畜の血が落ち着いた。
牛に音楽を聴かせる?
街を走るトラム
中心部には色鮮やかなトラムがたくさん走っている。主に観光客向けで、食事をしながら街並みを楽しめるレストラントラムもある。
イギリス風の電話ボックス
カードか硬貨で使う、昔ながらの街角の電話ボックス。中国ではほぼ姿を消していて、残っていても公衆Wi-Fiの設備に改造されていたりする。
宙に浮く小さな家
ふらっと路地の中庭に入ったら、こんな面白いアートに出会った。空中に浮かぶ家。
教会のステンドグラス
3、4階建ての建物くらいの高さがあるステンドグラス。暗くて細部が見えなかったのが残念。描かれた宗教上の物語にも詳しくない。
植物園 その1
中心部の西側に大きな植物園があり、中国では見たことのない植物でいっぱいだった。
植物園 その2
でっかーーーーい。
植物園 その3
警戒心ゼロのカモが、片足で立って休んでいた。近づいてもちらっと顔を上げただけで、また羽の下に頭をしまってしまった。
植物園 その4
植物園 その5
追憶の橋
エイボン川に架かる追憶の橋、Bridge of Remembrance。第一次世界大戦の戦没者をしのぶためのものだ。ニュージーランドでは当時の人口の1割近くが従軍し、従軍者の約58%が死傷したという。ヨーロッパの主戦場からこれほど遠い国が、これほど重い戦争の代償を払った。
街外れのひとこま
夕食
夕食はエイボン川沿いのRiverside Marketへ。各国の料理が集まるフードマーケットだ。注文したのはインド料理なのかタイ料理なのか分からなかったけど、とにかく米があるだけで自分の胃にはありがたい。
03 / 3 日目
カイコウラでクジラを追う
旅行会社が手配してくれた最初のツアーは、カイコウラから海に出るホエールウォッチング。
ニュージーランドは緯度の関係で、さほど高くない山にも雪が積もっている。南島の東海岸にあるカイコウラでは、海と牧草地と雪山を一度に眺められる。この日も天気に恵まれた。青空と白い雲の下、景色がとにかくきれい。
下調べをして酔い止めを買っておいたので、乗船前に1錠飲んだ。沖は風も波もかなり強い。スタッフがあちこち見回してクジラの気配を探し、見つかると船を飛ばして近くまで行き、停船して浮上を待つ。運よくサービス精神旺盛なクジラばかりで、何度も水面に姿を見せてくれて、そのたびに歓声が上がった。途中ではイルカの群れも船に並んで泳いでいた。
ただ、クジラの息は本当にくさい。
道中 その1
道中はだいたいこんな景色。雪山の下に広い牧場が広がり、何百、何千という牛や羊がのんびり歩いたり、草を食べたり、休んだりしている。
道中 その2
道沿いには鉄道も通っていた。残念ながら列車は見られなかったけど、ここは観光列車Coastal Pacificのルートでもある。
絶景
カイコウラには海へ突き出た半島があり、海岸線は入り組んでいる。砂利浜から雪山、草地、海、浜辺を一度に眺められるのが夢みたい。石は波に磨かれてすべすべだったので、いくつか記念に持ち帰った。
その背景、合成でしょ
水鳥 その1
カイコウラの街には水鳥がいっぱい。くちばしと足が赤いものも、黒いものもいる。同じ種類なのかは分からないけど、みんなグワグワとにぎやかに鳴いていた。
水鳥 その2
誰かがパンをまいたら、遊歩道の前に大群が舞い降りてきた。
木々の向こうの雪山
ニュージーランドはちょうど春先。でも常緑樹が多いらしく、まだ肌寒いのに緑が濃い。
ホエールウォッチングの船
今回乗った船。遠くからは小さく見えるけど、実は2階建てで、40、50人乗ってもゆったりしている。
船から振り返る
沖へ出ながら振り返ると、晴れていた空にも雲がかかっていた。風が出てきた。
特等席をひとり占め
クジラ その1
クジラの尾の模様は、人間の指紋のように一頭ずつ違うらしい。でも指紋が年輪なら、クジラの尾は星空だ。
イルカの群れ
群れをなして泳ぐイルカたち。曇ってきて水の透明感が薄れ、水中まで見えなかったのが残念。
クジラ その2
クジラ その3
クジラ その4
どこまでも青
なんだかゼリーみたいな質感。
アザラシに会えず、作り笑い
小紅書(中国のSNS)で調べたら、ポイント・キーンでアザラシが見られるとのこと。ホエールウォッチングのあとに寄ってみた。低い木や草が生えた砂利浜だったけど、タイミングが悪かったのか、一頭もいなかった。
04 / 4 日目
アルパカと星空
アカロア郊外の丘にアルパカ牧場がある。スタッフの多くは台湾の人で、中国語で気兼ねなく話せた。
一頭ずつ、名前や性格、気性、好きなものを熱心に教えてくれる。まるで自分の親友を紹介するようだった。
そのあとは車でテカポへ。アオラキ・マッケンジー国際ダークスカイ・リザーブの中にあり、生まれて初めて天の川を見た。
モフられても食事はやめない
アルパカの毛は分厚くて、指をずぼっと埋めて思いきりモフモフできる。性格もおとなしく、ひたすら食事を続けていた。
何見てんの?
もちろん、少し気難しい子もいる。でも嫌がるときもすっと逃げるだけで、つばを吐かれたりはしなかった。結局つばを見たのは、2頭が餌を取り合ってお互いに吐いていた一度だけ。
自由奔放
人とアルパカ、平和なひととき
こちらはメスのエリア。オスとメスは別々の柵の中で暮らしている。オスは気前がよくて、餌がなくてもモフらせてくれる。メスのほうでは一人ずつ餌の入ったボウルを渡され、食べさせている間だけ立ち止まって触らせてくれる。食べ終わると、すっと背を向けて去っていく。現金なものだ。
入り江
我が道を行く
昼は日本食
テカポへ向かう途中、リンカーンという小さな町を通った。飲食店が少ないので、日本食の店へ。唐揚げ、コーラ、白飯。新感覚の日本食をいただいた。
テカポ湖畔
善き羊飼いの教会
ニュージーランドのSNS映えスポット十選に入りそうな場所だけあって、教会の周りは人だらけ。少し離れた場所から一枚だけ撮った。湖に映る教会を見れば、小紅書の美的センスもさすがだと思う。
星空を待つ
食後、湖畔のベンチを見つけて星を待った。日が沈んでも空はまだ明るく、夜空には木星だけが高く見えていた。
天の川 その1
9時半ごろ、ようやく薄明かりが消えて満天の星がはっきり見えた。そのうち、光の帯も少しずつ浮かび上がってきた。
南半球ならでは
ドキュメンタリーで何度も登場し、子どものころ科学館でも繰り返し聞いた、大マゼラン雲と小マゼラン雲。
天の川 その2
本格的なカメラすらいらない。スマホの夜景モードで、さっと撮るだけ。
05 / 5 日目
雪山へ
前の晩、同僚のCと話していた。アオラキ/マウント・クックへハイキングに行くと伝えると、氷河のヘリ遊覧を猛プッシュされた。麓の空港から飛び立ち、山々を巡って、最後は稜線の雪の上に着陸するらしい。急に思い立ったのでヘリはすべて満席。結局、55分間のスキープレーン体験を予約した。
道中 その1
朝霧がまだ残っている。
道中 その2
マウント・クックの中腹に雲が帯のようにかかっていた。ドライバー兼ガイドによると、あまり見られない景色で、運がいいらしい。
雪山の麓の空港
マウント・クック空港は谷の真ん中にあり、小型のスキープレーンが離着陸する短い滑走路が1本だけ。
小さなスキープレーン
機体は小さく、パイロット込みで7、8人しか乗れない。乗り込むときも座席を倒して、腰を曲げて頭をかがめる。
窓越しの雪山
離陸後、彼女はずっとPocketで窓の外を撮影していた。このPocketにどんな運命が待っているかも知らずに。
川の流れる谷
春先で雪解けが始まったばかり。谷の川はまだ水が少なく、広い川床の中を細く流れていた。
幾重にも連なる雪山
雪の頂を越えて
雲海から雪山が生えている。
雪の下の青い氷
着陸!
比較的平らな山の斜面に着陸した。雪はくるぶしまであり、周りには物音ひとつない。別世界のようだった。あるのは、まっさらな白と青だけ。
パイロットと記念撮影
パイロットと少し話した。飛行機は仕事ではなく趣味で、もう7年飛んでいるそうだ。マウント・クックでこうした遊覧飛行をしても、報酬はもらっていないという。 尊敬するし、うらやましい。
再び離陸
山の補給小屋
谷の風景
着陸後はタスマン氷河のトラックへ。小さな丘に登って氷河湖を見下ろす短いコースで、往復約1時間。気軽に歩ける。
「ブルー」レイク
登る途中に小さな湖が見えた。看板によるとブルーレイクという。100年以上前は氷河の融水で満たされ、鮮やかな青色だったことから付いた名前らしい。ところが、この数十年の氷河の変化で融水が届かなくなり、今は雨水で満たされた淡い緑の湖になっている。かつての青は、名前の中にだけ残っていた。
タスマン氷河湖
トラックの終点は、タスマン氷河の後退で生まれたタスマン氷河湖。湖になったのは1990年代に入ってからだという。奥には氷河があり、そこから崩れた無数の氷が湖面に浮かんでいる。
高山育ちのサーモン
帰り道、プカキ湖畔の有名なサーモン店に寄った。店内も湖畔も、サーモンを買いに来た観光客でいっぱい。氷河の融水で育てていて、とてもおいしいらしい。つられて一箱買ってみた。
人生で一番高い鳥の餌
二人とも生で食べるのに慣れていなくて、結局サーモンは全部カモメたちのごちそうになった。カモメかどうかはさておき。一箱20NZドル。鳥にあげた餌の中で、間違いなく過去最高額。
スパイスご飯
夕食はテカポ湖畔のインド料理店へ。ビリヤニを頼んだけど、正直ものすごい味だった。いろんなスパイスを直接口に詰め込んでいるみたいで、肉も米も、脳天まで突き抜ける香りに全部かき消される。イギリスがインドを植民地にしたのも分かる。スパイスをタダ同然の勢いで使っている。
06 / 6 日目
移動、また移動
テカポ湖をあとにして、クイーンズタウンへ向かった。
ワナカ湖畔 その1
昼ごろ、ワナカの町に到着。 下調べでは、観光客の少ない静かな町のはずだった。でも中国の大型連休と、オーストラリア・ニュージーランドの学校休暇が重なり、公衆トイレにまで行列ができていた。
いつも一緒
ワナカの孤独な木
ワナカで一番、ひょっとしたらニュージーランドで一番有名な景色。湖の中に立つ一本の柳だ。でも一年中、大きなレンズから小さなレンズまで向けられていて、岸辺の仲間たちより孤独には見えない。
ワナカ湖畔 その2
ゴールドラッシュの町、アロータウン
クイーンズタウン近郊のアロータウンは、19世紀のゴールドラッシュから生まれた町。機械による採掘が禁止されているため、今でも川辺で砂金が採れるらしい。お土産も金をモチーフにしたものが多くて、なかなかそそられる。
ホテルのバルコニー
クイーンズタウンのホテルに着いてチェックイン。バルコニーからはワカティプ湖の一角が見えた。
空いっぱいの暗雲
夕方になると、クイーンズタウンの空が雲に覆われてきた。翌日のスカイダイビングが心配になる。
アジア系スーパー
アジア系というより、ほぼ中国のスーパー。火鍋の具材にスープの素、中国のお菓子、中国製のインスタント麺……何でもある。中国のゴールデンウィーク、今回はほぼ2週間の連休とあって、店内は中国人でいっぱい。火鍋用のカセットコンロは、レンタル分も販売分も出払っていた。火鍋の素と調味料、袋いっぱいのインスタント麺、それに螺蛳粉を一袋買った。螺蛳粉はタニシのだしを使う、独特な香りの米麺。
07 / 7 日目
Shoot!
朝6時の一番早いスカイダイビングを予約していたので、4時に起きて支度。5時半、出かけようとしたところで、天候による中止のメールが届いた。諦めきれず受付まで行ってみたけど、結局すごすごと帰るしかなかった。
ホテルに戻って昼まで休憩。スカイダイビングの中止を悲しむ間もなく、次にやって来たのは射撃!
春の始まり
吸い殻とお尻
迎えを待っていると「Butts belong in this bin」と書かれたものがあった。buttsが「お尻」なのは知っているけど、文全体の意味が分からない。AIに聞いて初めて、ここでのbuttsはたばこの吸い殻だと知った 😂
町の中心部
郊外を見渡す
射撃場はクイーンズタウン郊外の山にある個人の牧場で、インストラクターは牧場主本人。羊を5千頭飼っていて、町外れのいくつもの丘が牧場なのだそう。イギリス植民地時代の名残なのか、地元の人は本当に天気の話が好きで、天気予報士をからかうのも好きらしい。
ショットガン
使うのはセミオートのショットガン。射撃位置の周りにはクレーの発射機がいくつもあり、インストラクターがリモコンを押すと標的が飛び出す。
まずは構えから
始める前に、構え方と基本のコツを分かりやすく教わった。説明はほんの数言で終わり、何度も厳しく注意されることもない。レーザータグでも遊ぶのかと思うほどの気楽さで、少し現実感がなかった。繰り返し言われたのは「Eyes on target」、標的から目を離さないことだけ。
撃て!
実際に持ってみると銃の重さが分かる。大きく振るのはちょっと大変。でも反動は意外と小さくて、火薬の量を減らしているのかなと思った。最後は一人40、50発ほど撃った。インストラクターはとにかく気分を上げてくれて、外してもこちらに都合のいい理由を見つけてくれる。
かなりおすすめ
本当はワナカのReal Gunsへ行くつもりだったけど、交通の便が悪く、ちょうどいい時間も取れず、こちらに変更した。これがうれしい誤算で、体験は大満足。予約した時点では公式サイトにオンライン予約の入口はなく、メールか電話で問い合わせる形だった。 公式サイト:https://breakone.co.nz
有名なファーグバーガー
帰りも町の中心部で降ろしてもらい、近くを少し散歩。小紅書でクイーンズタウンに来たら必食とされるファーグバーガーに出くわした。でも自分はまったく興味がなくて、早く帰って火鍋を食べたい。
ケンタとマック
なんとも平和な共存。
08 / 7 日目
Skyline
Skylineはクイーンズタウンの端の山にある。初めて町に入ったときから気になっていたけど、下から見上げるとぱっとしない。ゴンドラを通すために山肌が帯状に切り開かれ、岩がむき出しになっていて、むしろ少し不格好なくらいだった。
でも実際に展望台まで上がって、クイーンズタウンとワカティプ湖を見下ろすと、まるで別の景色だった。
ゴンドラ、リュージュ3回、山頂のビュッフェがセットになったチケットを買った。
ワカティプ湖
サマータイムのせいか、ニュージーランドは日が暮れるのがとても遅い。午後5時になっても夕暮れの気配がない。
ゴンドラからの眺め その1
ゴンドラからの眺め その2
リュージュ
セットにはリュージュが3回分付いていた。あまり時間を取っていなかったので、最初は1回だけ乗って食事に行くつもりだった。ところが予想以上にスリル満点で、2回続けて滑ってもまだ物足りない。 コースはArrowとDartの2本。説明ではArrowが穏やかで、Dartがスリル重視。でも実際に滑るとArrowも負けないくらい面白く、しかも距離が長いので、むしろこちらのほうがよかった。
ビュッフェ
料理はまずまず。冷たい飲み物とお酒は別料金で、含まれているのはコーヒーやお茶などの温かい飲み物だけ。初めて鹿肉を食べて、食べたことのある動物が一種増えた。特に変わった味はなく、食感も牛肉に近い。窓際の席からは、クイーンズタウンとワカティプ湖を一望できる。
夕焼け
山が夕焼けに染まり、その色が少しずつ消えるまで食事をしていた。店を出るころには真っ暗だったけど、リュージュはまだ営業中。もう一度リフトに乗って、最後の1回を滑った。
09 / 8 日目
パラダイスのパラダイス・ロード
グレノーキーは南島の有名な小さな町で、『ロード・オブ・ザ・リング』や『ホビット』の中つ国のロケ地だという。クイーンズタウンから近く、車で30分ほど。
地元の牧場でホーストレッキングを予約した。場所はパラダイスという地区のパラダイス・ロード。なんともぴったりの名前だ。
前日のスカイダイビングが中止になったので、室内スカイダイビングも予約した。スカイダイビングというより、自由落下の感覚を味わうものに近い。
世界で最も美しい道十選のひとつ
クイーンズタウンからグレノーキーまでは、ずっとワカティプ湖沿いを走る。湖には雪山が映り、薄い雲がかかる。この道は世界で最も美しい道十選のひとつともいわれている。
テイクオフ
鮮やかな赤
悪夢の赤い小屋
以前ここへ来た同僚のCは、汲み取り式トイレでトラウマを負ったらしい。帰国後に聞かされた話のせいで、自分まで食欲の失せるような悪夢を見た。今日、ついにその実物を拝めた。
馬の水飲み場
牧場に着くと、スタッフから乗馬の基本操作を簡単に教わった。乗馬経験のある自分には難しくない。相棒の名前はSmarty。群れでの立場が弱いらしく、説明では「low dominance」と言っていた。ときどきほかの馬にいじめられていて、ちょっとかわいそう。トレッキング中もずっと最後尾を歩くことになった。
さっそうと
道中 その1
道中 その2
リース川を渡る。水は浅く、馬のひづめがやっと浸かるくらい。
道中 その3
ニコニコとべーっ
道中 その4
リース川沿いには、ワナカの孤独な木と同じ種類の柳が林になっている。ここへ来ると馬たちはなかなか進まなくなり、隙さえあれば首を下げて草を食べようとする。 スタッフによれば、春の新しい草は馬にとって、人間にとっての大麻のようなものらしい。そう、あの大麻。大好きだけど食べすぎると体調を崩すので、頭を下げたらすぐ手綱で引き戻さないといけない。
道中 その5
簡単なお昼
インスタント麺を大鍋いっぱいに作り、さらに螺蛳粉も一鍋。向かいの部屋から苦情が来ませんように。
室内スカイダイビング
後ろにあるのは巨大な風洞。床下のファンから猛烈な風が吹き上げ、人が宙に浮く。相対運動。理屈としては納得。
今度こそ本当に飛んでいる
風が強すぎて、腕の形を保つだけでも少し大変。ひと通り飛んだら、翌日は腰も背中も筋肉痛だった。

何にも支えられず、空に浮かぶように
ちょっと不思議なお土産
10 / 9 日目
フィヨルドへ
ニュージーランド西海岸のミルフォード・サウンドは、年間200日以上雨が降る、世界でも有数の雨の多い場所だ。ここで見たいのは終末感。水煙が立ちこめ、黒い雲が低く垂れこめ、岩壁から何百、何千もの滝が流れ落ちる景色。
ところが運がよすぎたのか、悪すぎたのか、年に何度もないような大晴天に当たってしまった。おかげで、こちらはこちらで珍しい絶景を見られた。
風に揺れる草と牛や羊
ニュージーランドで見た牛や馬は、1万頭とはいかなくても数千頭はいるはず。そのどの一頭も、中国で「牛馬」と自嘲する働きづめの人間たちより、よほど楽に暮らしていた。
山を縫う道
クイーンズタウンからフィヨルドへ行くには、サザンアルプスを越える。後半はほぼこんな山道で、谷の間を縫って走る。岩山が幾重にも重なり、空も日差しも隠してしまう。
ミルフォード・モナーク号
大きなクルーズ船を、小さな遊覧艇みたいに撮ってしまった。大きな艦船を小さく見せる腕なら、中国軍の広報で役に立てるかもしれない。
岸沿い その1
岸沿い その2
岸沿い その3
海への出口
以前、フィヨルドは中国に唯一ない地形だという解説を見た。でも小紅書には、三峡とあまり変わらないという声も多い。フィヨルドは氷河が削った谷に海水が入ったもので、三峡は川が削ってできたもの。峡谷の部分だけ見れば、ミルフォードとそれほど違わないのかもしれない。
岸沿い その4
比べるものがあると、山の大きさがよく分かる。
岸沿い その5
船に便乗して岸へ
テ・アナウの小さな町
夜は湖畔の町、テ・アナウへ。商業的なにぎわいは少なく、人影もまばら。地元の人が少しいるほかは、フィヨルドを行き来する旅行者が泊まっているくらいで、とても静かだった。
時を越えて飛ぶ飛行機
テ・アナウ湖に水上飛行機が浮かんでいた。気になって機体番号ZK-DRHを調べると、なんと1974年にはすでにニュージーランドで飛んでいた。その年の12月、ピクトンのシェイクスピア湾に係留中、つむじ風で転覆して約4時間も水に浸かったらしい。その後引き揚げて修理され、今も現役で飛んでいる。
テ・アナウ湖
ご当地名物
ニュージーランドに来たら買わずに帰れない、老舗のご当地名物。
11 / 10 日目
西海岸から東海岸へ
ダニーデンは「南のエディンバラ」と呼ばれている。地名そのものが、スコットランド・ゲール語のエディンバラの呼び名に由来する。街全体にヨーロッパらしい雰囲気が漂っていた。
夜はオアマルの町へ移動して、コガタペンギンが海から帰ってくるのを見た。撮影禁止なので、ほとんど写真を残せなかったのが残念。
道中
昼食 その1
昼食はダニーデン中心部のChopsticks 101へ。中国語名は「台北101」で、かなり本場の味がする中華料理店だった。何日も洋食が続いたあとだったので、文明社会に帰ってきたような気分。牛肉とふわとろ卵のご飯を頼んだ。
昼食 その2
彼女は螺蛳粉を注文。本場の味はいいけど、そこまで本場を攻めなくても。
街並み その1
ヨーロッパの雰囲気たっぷりで、教会には事欠かない。写真のノックス教会は1872年に着工、1876年に完成した。
街並み その2
街並み その3
街並み その4
またしても、彫像の頭の上が大好きなカモメ。ここの彫像はどれも頭がまだら模様になっていて、カモメたちの置き土産が点々と残っている。
カモメに餌をあげる人
カモメにぐるりと囲まれ、カモも2羽混ざっていた。撮っているのに気づいたのか、こちらに手を振ってくれた。
オタゴ第一教会
オタゴ・デイリー・タイムズ社
ダニーデン駅
ルネサンス様式。華やかで美しい。
跨線橋の上から
線路をまたぐ橋から見下ろすと、貨車が数編成止まっているだけだった。
コガタペンギン
夕方、車でオアマルへ向かい、海辺のコガタペンギン保護施設で帰巣を見学した。残念ながら、ペンギンが戻り始めてからはスマホでの撮影禁止。画面の光が邪魔になるためだ。開始前に何枚か撮っただけで、そのときはまだペンギンは上陸しておらず、石浜でアザラシたちが頭を振ったり、じゃれ合ったりしていた。
12 / 11 日目
再びクライストチャーチ
またクライストチャーチに戻ってきた。
ヴィクトリアン・プレシンクト その1
オアマルには、ニュージーランドで最もよく保存されたヴィクトリア朝の建物が残っている。道沿いの店もみんな当時建てられたもの。正真正銘の古い街並みだ。
ヴィクトリアン・プレシンクト その2
たしかに趣たっぷり。
醸造所がテーマのパブ
醸造所風というだけでなく、実際に古い醸造所を丸ごと改装したパブだった。
町の通り
この坂、急すぎでしょ。
ヴィクトリアン・プレシンクト その3
展示施設に改装されて、当時の道具などが並んでいる建物もあった。
カジノ
午後遅く、再びクライストチャーチに着いた。2回目にしてようやく、ホテルの隣にカジノがあることに気づいた。
現地流のドミノ・ピザ
近くのドミノ・ピザでピザを調達。店内飲食も選べるのに、そのための用意は何もなさそうだった。ピザは持ち帰り用の箱で出され、使い捨て手袋もカトラリーもなし。というわけで、インド式に手づかみでいただいた。
時計塔
通りかかった時計塔を彼女が教えてくれた。でもすぐにはぴんと来なかった。「鐘楼って、鐘はどこ?」。中国語の「钟」は時計も鐘も指すので、中国の昔ながらの鐘楼を思い浮かべていたのだ。
時計塔の足元の石
当時の市長、建築家、市の書記官の名前が刻まれている。
ジェームズ・クック像
イギリス海軍の艦長で、ニュージーランドにイギリス国旗を掲げ、周辺の海岸を測量した人物。なるほど、像に赤いスプレーで大きなバツが描かれていた理由が分かった。
ボーア戦争の記念碑
ニュージーランドはボーア戦争でイギリスの呼びかけに応じ、6千人以上の兵士を派遣した。当時の国内では、熱狂に近い愛国主義が大きく盛り上がり、反戦の言動はことごとく抑え込まれていたらしい。
ヴィクトリア女王像
大聖堂広場の世界大戦記念碑
中央の碑文は、第一次世界大戦に従軍したカンタベリー地方の人々を記念するもの。その後、第二次世界大戦もあわせてしのぶためだろうか、左右にその開戦と終戦の年が刻み足されている。
街のアート
「Love is rife」、愛は至るところにある、という意味。金属のかごの中にはさまざまな石が入っていて、愛を求める言葉がびっしり書かれていた。
街並み その1
街並み その2
個性的なストリートアート。
街並み その3
街並み その4
13 / 12 日目
帰り道
それじゃあ、ここでお別れ。
カイコウラ半島
オークランドへ戻る飛行機から、海に突き出た陸地が見えた。あのカイコウラ半島だった。
雲の上 その1
雲の上 その2
雲の上 その3
ニュージーランドの人口は500万人あまり。そのうち200万人近くがオークランドに住んでいる。空から見ると、街がとても大きい。
ダッシュ8-300
ニュージーランド航空の双発プロペラ機。今どきの旅客便では、プロペラ機はあまり見かけない。
連絡バス待ち
ターミナルの中華料理
牛肉チャーハンはおいしかった。焼き米麺にのっていたもやしは生で、少し食べ慣れない味だった。
やっぱり眠れない
帰りの飛行機では最後列になった。3席分の幅に2席しかないので、かなりゆったりしている。でも何時間も揺れが続いて、結局また眠れなかった。